2024年01月09日

Kong採用セミナー|イベントレポート

11月8日に日本法人の立ち上げを発表いたしましたKong社にて、初の採用セミナーが開催されました。今回はその内容をレポートいたします。
APIマネジメント領域やKong社、立ち上げ企業でのキャリアオポチュニティーにご関心をお持ちの方はぜひ最後までご一読ください!

APIの概要とその重要性とは?

まずはじめに、Kong日本法人の立ち上げをリードしているJapan Cloudの鶴原鉄兵より、API (Application Programming Interface) の概要ならびにその重要性について説明がありました。アプリケーション・ソフトウェアをつなぐインターフェースであるAPIは、今日のインターネット通信の80%以上を占めており、その役割の重要性は高いことが伺えます。
APIの活用方法としては、まず、外部APIを自社サービスに活用し、すべてのサービスを自社開発するのではなく、外部のサービスと連携させることで迅速にサービスをローンチさせていくことがあげられます。Gartnerの予測では、昨今話題となっている生成AIの活用においても、2026年までに80%以上の企業が生成AIのAPI/アプリを導入すると予想されています。

2つ目は、自社の資産をAPIを通して公開することが上げられます。自社で持っているデータや資産を外部に公開し、マネタイズをしていく動きです。Kong社の事例として、Cathy Pacific社では、APIで自社の飛行機の運航状況や予約状況をタイムリーに公開し、そのデータを旅行代理店に提供しています。

3つ目は、モノリシックなアプリケーションをマイクロサービス化していく中で、APIを活用していくことです。大きなアプリケーションをウォーターフォール式で開発していくのではなく、それぞれのアプリケーションを小さく作りながらAPIで繋いでいくマイクロサービス化が増えてきています。Amazonのジェフ・ベゾスは、「システムはAPIでやりとりをする 。例外は認めない。」と社内に通達したほどAPIでの連携を重要視していたようです。また、Yahoo Japan社はKongを活用し、社内システムの認証認可をKongで管理しているという事例も紹介されました。

認証許可を一元管理

APIは進化、しかしAPI管理はまだこれから…

APIの活用やアプリケーションのマイクロサービス化、それに伴う管理方法・アジャイルチームの数の増加といった変化はあるものの、API管理はまだまだ追いついていないという課題があります。
具体的には、Kongは、2025年までに企業で利用されるAPIは、50%がUnmanaged (通称:野良API)となってしまうと予想しています。また、多様なAPI方式への実装対応に伴うエンジニアリソースのひっ迫や、セキュリティ脆弱性、APIのパフォーマンスの維持など課題は多く残っていると考えています。

Kong社とは?

– ApeからKongに進化?

上記のような課題を解決するために生まれたのがKongです。イタリア ミラノで創業された同社は、Mashape社という元々外部公開されたAPIを管理するMarketplaceを提供する会社でした。一方で2015年頃から、通信プラットフォームの要であるゲートウェイのほうが重要になると予測し、Kongと呼ばれるオープンソースプロジェクトを開始しました。そして、2017年にKong Inc.を立ち上げ、現在も多くの会社でソリューションが採択されています。ちなみにKongという社名は、Mashape時の”Ape (サル)”から進化させて、”Kong” (=一番強いサルはキングコング)ということで命名されたようです。

Kong社

Kongは世界で最も採択されているAPIゲートウェイとして、600社以上のエンタープライズ顧客への導入実績があり、また4,000億回のAPIコールが日々Kong上で行われています。また、2022年にはデジタル庁より、その安定性、利便性、今後の発展性から推奨APIゲートウェイにも認定されています。

Kongは世界で最も採択されているAPIゲートウェイ

Kong製品の強みとは?

次にSolution EngineerのWenhan ShiからKong製品について説明がありました。コアのソリューションであるKong Gatewayの他に、APIをデザインするKong Insomnia、クラスタ内部の通信も管理できるKong Mesh、全ての製品をSaaS環境で提供するKong Konnectの説明がなされました。

Kong KONNECT

第三者機関のGIGAOM社の調査では、競合として上げられるGoogle社のApigee、Salesforce.com社のMulesoftに比べ、Kongのソリューションは、レーテンシー (遅延)比較、スループットの比較、リニアスケーラビリティの観点で圧倒的な評価を受けていることも示されました。また、Kongはシンプルなアーキテクチャや多様なPlug-inを提供しており、APIフルライフサイクルマネジメントを提供するベンダーとして、開発者の皆さんが使用しやすい・拡張しやすいソリューションを提供しています。

Kongの強み 性能・拡張性

立ち上げ期の組織体制や求める人物像

最後にJapan Cloud の千葉修司より、初期の組織体制や募集ポジションについて説明がありました。
初期は10名程度の採用を予定しており、マーケティングからエンタープライズ営業、インサイドセールス、プリセールス、導入エンジニア、カスタマーサクセスなどのポジションで採用を行っていく予定です。

採用ポジション一覧

また、各ロールに共通して求める人物像として、市場を作ること・啓蒙していくことへのパッションや気概、専門性を持ちつつもマルチハットで活躍いただく心構え、新しいテクノロジー領域へのキャッチアップ能力・好奇心という点が上げられました。欧米に比べ、日本での開発内製化率は低いと言われていますが、Kongソリューションの可能性を信じて一緒に立ち上げを行って頂ける方にぜひご参画いただければと思っております。

どんな方に来て頂きたいか

時間を超過するほど沢山のご質問もいただき、非常に盛り上がりのあるセミナーでした。今後もKong社の立ち上げの様子や採用に関しても発信していきます。お楽しみに!

ご参加をお待ちしています!